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大貫 晃; 秋本 肇
Int. J. Multiph. Flow, 22(6), p.1143 - 1154, 1996/00
被引用回数:41 パーセンタイル:83.45(Mechanics)大口径垂直管(内径Dh:0.48m、流路長さLとDhの比:約4.2)内の未整定域を含む空気/水二相流の流れの構造を実験的に調べた。未整定域で極端に異なる流れの構造を実現するため2種類の空気注入方法(多孔焼結金属による注入及びノズル注入)を採った。小口径管(Dh≦約0.05m)でスラグ流の現れる条件であっても、空気注入方法によらず流路を占有するスラグ気泡は見られなかった。テスト部下半分での区間差圧分布及び相分布は空気注入方法に依存した特異な分布を示した。しかしながら、テスト部上半分では空気注入方法の効果は小さかった。テスト部上端での区間ボイド率をKataokaの式と比較したところ、ドリフトフラックスモデルの分布パラメータはDhの効果を含めてモデル化すべきこと、及び気泡径分布が空気注入方法に依存することがわかった。
日引 俊*; 三島 嘉一郎*; 米田 憲司*; 藤根 成勲*; 神田 啓治*; 西原 英晃*; 鶴野 晃; 松林 政仁
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(6), p.516 - 523, 1993/06
中性子ラジオグラフィ(NRG)を用いて、小口径円管内空気-水二相流の可視化とボイド率計測を行った。中性子源にはJRR-3を用い、1.510n/cm・sの熱中性子束により二相流画像をビデオ撮影した。管内の気泡形状とその挙動は明瞭に観察できた。ボイド率計測に際しては、暗電流、シェーディング、線源強度揺らぎ、散乱中性子、電子機器のドリフトの影響を検討し、その補正を行った。散乱中性子については、水層厚さが薄いことから、その影響を無視することができた。これらの補正後の画像輝度と水層厚さには、直線関係が成立し、その校正曲線からボイド率を計算した。得られたボイド率は、ドリフトフラックスモデルにより良好に相関でき、小口径内管内空気-水二相流にも既存のドリフトフラックスモデルが適用可能であることがわかった。以上の結果、狭間隙流路内でのボイド率計測にNRG法が有効であることが示された。
刑部 真弘; 小泉 安郎; 田坂 完二
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(11), p.882 - 884, 1984/00
被引用回数:15 パーセンタイル:91.37(Nuclear Science & Technology)小破断LOCA時には、ボイルオフによって炉心や蒸気発生器蒸発管が部分的に、高温蒸気雰囲気中に露出することが考えられる。この場合、二層混合水位がドライアウト点を決定する。この二相混合水位の評価のためには、ロッドバンドル中の二相混合物中の気相流速を知ることが重要である。このため、ロッドバンドルを組み込んだ垂直テスト部と、取りはずしたテスト部で、静止水中を上昇する空気流速を大気圧条件下で測定した。ロッドバンドルの空気上昇流速に与える影響をドリフトフラックス式を使うことによって説明するとともに、二流体モデルにおいて空気の上昇速度を決めるのに重要な相間摩擦係数を求めた。本実験で求めたロッドバンドル中の相間摩擦係数は、二流体モデルコードであるTRACで使われているものよりも小さな値を示した。